―――門をくぐったその先は
妖精の飛び交う深い森―――。
妖精のからかうような光に惑わされ
道に迷っていると、
リコッタは
茂みの中にうずくまる、一頭の仔ジカと出会った。
その仔ジカは足をケガしているのか、
ひざを折ったまま動かない。
声をかけてみると、
その仔ジカは、なくし物をしたのだという。
そして、
「いっしょに探してくれるなら、
願いを叶えるおまじないを教えてあげる」
と・・・・・・。
訝しみながらもリコッタは、
その仔ジカの望みを聞いてあげることにした。
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